ヌメ革にとって水・ホコリは大敵です。
「革に雨じみが出来た」などと言う話をよく聞きます。実はこれ、本物のヌメ革であるがゆえの特徴なのです。水やほこりはヌメ革ばかりでなく、革全般に天敵です。ではまず、「なぜ雨じみができるのか」と言う点から考えて見ましょう。
ところで、皆さんは「木材にも雨じみが出来る」ことをご存知ですか?その仕組みをご存じなくても経験上、目の当たりにされたことはあると思います。家の柱や犬小屋、すのこなど・・・雨じみ・水じみが付いていませんか?
これは木材に含まれる「タンニン」という成分が関係しているのです。「タンニン」が「水」と結合すると「酸化」して変色するのです。ちょうど鉄が水にぬれると錆びるように、木材に含まれるタンニンも水分と化学反応を起こします。
当工房が使用している牛革は植物タンニンと呼ばれる樹木の皮から採れた100%天然の成分でなめし・着色をしています。ヌメ革が木材のような色をしているのはその為です。
ヌメ革の仕上げには、ほとんど手を加えていません。、革の状態が極めて素・ナチュラルの状態に近く、革本来の「水を良く吸う」性質も変えられていないのです。余談ですが、「レザーカービング」という技法は、革が本来持っている水を吸いやすく、含むと柔らかくなり、伸ばすと元に戻らなくなる性質を利用した手法なのです。
もし水や雨に濡れてしまった場合などは、すぐにお湯に浸したやわらかい布を絞って全体的に拭き上げ、半渇きの状態でニートフットオイルなどでオイルケアをすると効果的です。その際、オイルの塗りすぎには特にご注意ください。
また市販品では、溌水性のあるレザーケア用品なども売っていますが、中には、使用した場合に水には強くなりますが経年変化(特に変色において)に差異が出ることもございますので、使用する前に確認することが大事になってきます。
あと、ホコリは革の水分と油分を吸い取ってしまい、表面がガサガサになってしまいます。長期間使わない時はカバーなどに入れてホコリのかぶらないところに保存して置いてください。 |